医療的ケア児(注)は年々増加傾向にあり、2020年の統計によると、全国で20,155人、2022年現在、神奈川県では18歳未満が推計1130人、18歳以上が556人となっています。医療的ケア児を抱える家族の介護度は高く、それを支えるサービスが各市町村ともに足りていない状況があります。中でも、重症心身障害児、医療的ケア児を受け入れている生活介護事業所は少なく、全体の約15~17%となっています。また家族のレスパイトで必要とされる医療型短期入所も足りていない状況です。
いずれも、その背景として高度な医療に対応できる医師、看護師等の専門スタッフの確保が困難な状況があります。そのような中で、安心できる生活環境と高い療育を提供できるビジネスモデルが求められています。また、ご家族のインフォーマルな支援等で求められているものは、全国の調査によると交流の場の開催等の家族同士のつながり形成支援が 72.0%と最も多く、地域を越えた家族がつながる場が求められていることがわかっています。
注:医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、NICU(新生児特定集中治療室)などに長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のこと。
命をまもる安全な場所
団体名の『Link heart』にあるように安心安全な日中活動の場で、大切な命を守り、明日、未来に命をつなぎ、地域の方、支援者、利用者の方の心をつなぎ合わせる心温かい場所を目指し、以下を事業のコンセプトとします。
重症心身児者への医療知識、技術をもった看護師、福祉専門員、特別支援教育の経験者、理学療法士等のセラピストを中心としたスタッフで安心安全の環境下で、ご利用者本位の質の高いサービスを提供します。
豊かな生活を保証する場所
特に重症心身児者への医療知識、技術をもった看護師、福祉専門員、特別支援教育の経験者、理学療法士等のセラピストを中心としたスタッフで安心安全の環境下で、ご利用者本位の質の高いサービスを提供し重い障害がある方が感じる世界観を大事にして、光、土、水、音など、匂い、感触、視覚、聴覚の様々な身体感覚を重視した活動を展開します。
未来にひろがるインクルーシブな場所
スタッフ充実のために、シニア世代の登用、お子様の介護で就労ができなかったご家族に就労の場を提供するなど、多様な人材登用を目指し、将来、重い障害のある方々への知識、経験をもつスタッフ育成のため、積極的に学生等のボランティア活用や若手福祉指導員の指導研修の機会を提供します。